能登半島地震に思う

新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
今年は、事務所が老朽化しているため建て替えを実行したい。(アパートの住人がようやく退去した)

おめでとうございますと言いたいところだが、

元旦早々 石川県能登地方ではマグニチュード7.6の大地震が起こった。

熊本地震では地震による直接死の方は50人だったが、能登半島地震では、9日時点で死者180人安否不明者120人。
地震活動の範囲150km。地震の規模は熊本地震がマグニチュード7.3、能登半島地震が7.6と熊本地震を遥かに超える地震であり被害が熊本地震に比べ大きかったと想像がつく。

被災されました皆様に心よりお見舞い申し上げます。

熊本城 2016年7月撮影
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熊本大神宮 東十八間櫓 2016年7月撮影
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熊本城 2023年4月撮影 ここまで復興
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報道の画像を見ていると木造の古い建物の倒壊が目に付く。

熊本県でも今後大地震が起こる可能性がある。

YouTube動画↓
https://youtu.be/UniqkGlAMK8

2019年(令和元年)10月14日の熊本日日新聞に載っていた記事には、
九州大学九州大地震火山観測研究センター長の清水教授が、
「2016年4月に起きた熊本地震では、布田川断層帯の布田川区間はひずみが完全に解消したが、日奈久断層帯は熊本地震以降もひずみが蓄積しており震度7クラスの地震は確実にまた起きる。」と書かれていた。

日奈久断層帯は、布田川断層帯よりも規模が大きいため熊本地震よりも大きな被害が出ることが予想される。

今後来る大地震に対して地震被害を少なくするためには、既存の木造の古い建物に対しては、耐震診断を行い耐震補強をしなければ大きな被害、多くの死者が出ることは間違いない。

新築の建物に対しては、現 建築基準法は 震度6以上の地震が来ても建物が倒壊しないように、震度5強の地震が来ても建物が損傷しないようにと言うことを基準としている。

建築基準法は最低の基準でありこれを守れば安全な建物が設計できるということでもない。

現建築基準法は、木造で2階建て以下かつ500m2以下であれば規模の小さい建物(住宅等)の確認申請を提出する際は構造図面の提出は求められていない。つまり構造の審査はされずに建っている住宅がほとんどなのである。

建物の被害を小さくするためには、設計者がしっかりとした構造計画を行い構造計算で安全を確かめなければ本当に安全な建物は設計できない。

地震はいつどこに起きてもおかしくない。
自分が住んでいる地域にはどの程度の断層があるのか把握し日頃の地震に対する備えが必要だ。

地震に揺らがない国にする地震本部 政府地震調査研究推進本部のホームページに活断層などの資料が載せてあるので参照されたい。

地震本部と検索するとページが出てくる。
https://www.jishin.go.jp/

熊本県の地震活動の特徴ページを開いて布田川断層・日奈久断層帯を押すと出てくる

設計者として本当に安全な建物を設計しなければならないと再認識した。





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